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Webサイトリニューアル、「発注側」に求められる4つの力

  • 1 日前
  • 読了時間: 5分

——制作会社に丸投げしても、いいサイトはできません。

「そろそろホームページを新しくしたい」。そう感じたとき、多くの方がまず制作会社を探し始めます。見積もりを取り、デザインを比較し、一番よさそうな会社に依頼する。それ自体は間違っていません。ただ、ひとつ見落とされがちなことがあります。


リニューアルの成否を分けるのは、制作会社の実力だけではないということです。

発注する側——つまり、あなたの会社にも「準備力」が求められます。


このコラムでは、リニューアルを成功させるために発注側に必要な4つの能力を整理しました。

すべてを完璧に揃える必要はありません。


ただ、どこが足りないかを知っておくだけで、プロジェクトの進み方はまるで変わります。


A. 戦略・情報提供能力——「なぜやるのか」を言葉にできるか

リニューアルの最初の壁は、意外にもデザインでも技術でもなく、「目的の言語化」です。

「なんとなく古くなったから」では、制作側は動きようがありません。すべての制作会社が本当に必要としているのは、次のような情報です。下記が定まっていない場合、結果として、ヒアリング時間・コスト・そしてリニューアル目的の精度に大きく影響してきます。


①目的とゴール

売上を伸ばしたいのか、採用を強化したいのか、ブランドイメージを刷新したいのか。

といった経営課題と優先順位、そして今回リニューアルしたいサイトにおける役割を結びつけることが重要となります。

②ターゲットとKPI

  • 誰に見てほしいのか。

  • そしてその人にどんな行動をとってほしいのか。

  • ほしい問い合わせ数は?

などのといった具体的な指標があると、設計の精度が上がります。

③RFP(提案依頼書)の整理

自社の要望をドキュメントにまとめる力。これがあるかないかで、制作会社から返ってくる提案の質がまったく変わります。


ここが曖昧なまま走り出すと、制作途中で「やっぱり方向性が違う」という手戻りが発生します。時間もコストも、大きく膨らむポイントです。


B. コンテンツ・素材の準備能力——サイトの「中身」は誰がつくるのか

どれほど美しいデザインでも、中身がスカスカでは意味がありません。そして、その「中身」を一番よく知っているのは、制作会社ではなくあなたの会社です。


①素材の提供

  • ロゴの元データ

  • 製品の写真

  • 社員の顔写真

  • オフィスの風景


こうした素材がスムーズに出てくるかどうかで、制作のスピードもコストも大きく変わります。

②原稿(ライティングまたはその監修)

自社の強みや事業内容を文章にする力。すべてを自分で書く必要はありませんが、制作会社が書いた原稿に「これは違う」「ここはもっとこう」と的確にフィードバックできることが大切です。

③事例・実績の整理

  • 導入事例、お客様の声、数字で示せる成果。他社には真似できない「自社だからこそ語れるストーリー」があるかどうかが、サイトの説得力を決めます。

素材待ちでスケジュールが止まる——リニューアルで最もよくある遅延原因のひとつです。


C. 意思決定とプロジェクト管理能力——社内をまとめられるか

制作会社との間で最も摩擦が生まれやすいのが、社内の意思決定にまつわる問題です。


①決裁ルートの明確化

担当者がOKを出したのに、後から役員がひっくり返す。これが起きると、プロジェクトは一気に迷走します。「誰が最終判断をするのか」を最初に決めておくことが不可欠です。

②社内合意の形成

例えば現場は「かっこいいサイトにしたい」、経営層は「とにかく問い合わせを増やしたい」。この方向性のズレを事前に擦り合わせておかないと、デザイン確認のたびに議論が紛糾します。

③担当者のリソース確保

定例ミーティングへの参加、デザインカンプの確認、原稿のチェック。担当者が忙しすぎてレスポンスが遅れると、それだけでプロジェクト全体が遅延します。

リニューアルは「制作会社に任せれば終わり」の仕事ではありません。社内側にも、確実に工数が発生します。


D. 運用・技術的な環境の把握——公開後のことを考えているか

サイトは公開して終わりではなく、公開してからが本番です。にもかかわらず、リニューアル時にこの視点が抜け落ちているケースは少なくありません。

現状の技術環境の整理

いま使っているドメイン、サーバー、CMS、アクセス解析ツール(GA4など)の情報を整理しておくこと。これがないと、移行計画が立てられません。

公開後の運用体制

新しいサイトを自社で更新していけるのか。ブログやお知らせを週1回〜月1回でも継続的に発信できる人と仕組みがあるか。ここが不明確だと、せっかくのリニューアルも半年後には「放置サイト」になりかねません。

運用まで見据えた設計ができるかどうかが、リニューアルの投資対効果を左右します。



とはいえ、ここまで読んで、「うちにはそこまでの体制がない」と感じた方もいるかもしれません。

上記すべて揃っている企業は大手くらいなものです。

いえ、大手ですら、曖昧になっておいることも多いので心配しないでください。

すべてを自社で完璧に揃える必要はありません。


まず大切なのは、どこが足りないかを自覚しておくこと

そして、その足りない部分を一緒に埋めてくれるパートナーを選ぶことです。


戦略の整理も、コンテンツの設計も、社内の合意形成も、公開後の運用設計も二人三脚で進められれば、リニューアルは「大変なプロジェクト」から「会社を変えるきっかけ」に変わります。

POOLでは、サイトの制作だけでなく、その前段階の戦略整理やコンテンツ設計から一緒に取り組んでいます。制作会社へ発注する前の上記下準備は、もはや経営企画といっても過言ではありません。


「何から始めればいいかわからない」という段階からのご相談も歓迎です。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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